バーチャルウォーター 牛丼一杯に水2トン

2005年5月9日

●年間使用量の約40%の水を輸入している日本

世界的に見ると降水量が多く、森林が国土の7割を占める日本。“湯水のように使う”という言葉があるとおり、皆さんは日本が水資源の豊富な国というイメージをお持ちだと思います。数年に一度ていど局地的な水不足は発生していますが、この国では慢性的な渇水状態はおきていません。

食糧自給率は低いものの、水に関してはほぼ自給できていると考えられている人も多いのではないかと思います。

しかしながら、日本人が直接的、間接的に消費している水の約40%は輸入されているのです。

●牛丼一杯作るのに必要な水は2トン以上

昨年発行された書籍の「世界がもし100人の村だったら 3 たべもの編」の中にこんなくだりがあります。

1キロのコメをつくるには
4トンちかい水がいります。
1キロの牛肉をつくるには
20トンの水がいります。

牛丼1杯には、2トン以上の水がいります。

牛を育てるには大量の穀物が必要です。大量の穀物を育てるには大量の水が必要です。1キロの牛肉を作るためには飼料となる穀物を育てるために20000倍もの水が必要になると言われています。

つまり、食糧の多くを輸入している日本はその何千倍もの水を間接的に輸入し、消費しているということになるのです。このように間接的に消費している水のことを「バーチャルウォーター」と呼びます。

日本では年間の水資源使用量約900億トンの他にこうしたバーチャルウォーターを約650億トン輸入しています。

●世界の水不足は他人事ではありません

こうして考えてみると、大量のバーチャルウォーターを消費している日本にとって、世界のいたるところで発生している渇水問題はもはや他人事ではありません。皆さんの食生活は世界の水資源に大きく依存しているのです。

実際のところ間接的に消費している水の量はピンと来ないかもしれません。
今すぐに皆さんができることは少ないかもしれません。
けれどもこうした事実をしっかりと見つめて、水の使い方についてもう一度考え直してみるもの良いのではないでしょうか。


少なくとも水を“湯水のように使う”のはやめたほうが良いかもしれませんね。

●参考文献/サイト

世界がもし100人の村だったら 3 たべもの編」出版社: マガジンハウス
国土交通省 日本の水資源
WFP国連世界食糧計画

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