2009年2月24日
つい先日、息子に「どうして海はしょっぱいの?」など海の不思議について質問されました。
海は地球の約7割を占めています。
そんな広大な海ですが皆さんも色々不思議に思う事も少なくないと思います。
そこで海のちょっとした不思議についてご紹介したいと思います。
海の水は何故しょっぱいの?
海の水が【しょっぱい】のには『雨』が大きく関係しています。
そして『雨』のことについてお話するには地球誕生まで遡る必要があるようです。
地球誕生にはいくつかの説がありますがその中にこんな一説があります。
何十億年も前、誕生したばかりの地球はまだとても熱く、
その頃の水は水蒸気として大気にありました。
地球がたんだんに冷めていくことで水蒸気としていられなくなった水は『雨』に形を変え、
地上に降り注ぎました。
これが地球最初の『雨』と言われています。
その『雨』が地面に染み込んで岩などに含まれた【しょっぱい】もととなる
『マグネシウム』や『ナトリウム』という成分を溶かし、川の水に流れ込み、
川の水は海へと流れ着いたわけです。
さらにまた、海の水は蒸発し、雨に生まれ変わります。
しかし、【しょっぱい】成分だけは雨に生まれ変われないので、海に残ってしまいます。
つまり、海水が蒸発するたびに海のしょっぱさが段々と濃くなっていったというわけです。
海から蒸発した水分は、雲になり雨となって陸地に降り、川になって海に流れ込む・・・
海が最初から今のようにしょっぱかったわけではなく、こうした循環を繰り返すことによって、
長い年月をかけてだんだん海水がしょっぱくなっていったと言われています。
およそ20億年くらい前には、現在のような【しょっぱい】海が出来上がったと言われています。
ちなみに、海は世界中にありますがどこの海でも塩分濃度は一緒だと思いますか?
北太平洋は塩分が低く、北大西洋は塩分が濃いなどの特徴があるようです。
その原因は風と雨と考えられています。
大西洋の貿易風は暖かい湿った空気をパナマ地峡を越えて太平洋に運び、
北太平洋に雨を降らせて塩分を下げます。
水蒸気の源は太平洋ですから、太平洋の塩分は高くなります。
北太平洋の偏西風ももちろん水蒸気を含んでいますが、北アメリカ大陸の西側山地で雨となり再び太平洋に戻されるのです。太平洋の東側のヨーロッパ大陸やアフリカ大陸には、アメリカ西側山地に相当する大山脈が海岸近くを南北に走っていない為、大西洋からの水蒸気は分散してしまって大西洋に戻ってこないという訳です。
旅行などで海に行く予定がありましたら、
今までとは違った視点で触れてみるもの面白いかもしれませんね。