2009年11月24日
みなさんの生活排水は下水道と浄化槽どちらへ流れていますか?
一般的なイメージだと
下水道=簡単・便利
浄化槽=手間がかかる と思ってしまいますが・・・
浄化槽はとても優れた環境にやさしい設備ということをご存知でしょうか。
浄化槽は家庭などから出るすべての生活排水を生き物が住めるくらいキレイな水に戻してから河川へ流しています。
下水道は設置までに膨大な金額と長い年月がかかるのに対し、浄化槽の設置は1週間程度で終了します。補助金のつく制度もがあります。
地域によっては農業集落排水処理施設など地域の汚水を集中して処理する大規模な浄化槽もあります。
災害時に水道が使えない場合でも、槽本体が破損していない限りトイレの機能が確保されます。
下水道は汚水を処理施設まで運び、処理して放流します。処理施設は河川の下流域に建設されることが多く、そこで放流されるために、その上流の河川では水量が少なくなります。その上、上流で生活用水を取水するので、上流の河川の水量はさらに少なくなります。
一方、浄化槽は家庭で生活排水をキレイな水に処理して、身近な河川に戻すことができるため、河川の水量維持に役立ちます。
水量が確保されれば、河川の自浄作用により水質浄化が促され、地域の水環境を守ることができるようになります。
河川や湖、海は年々汚れがひどくなっています。各方面の努力によって東京湾など改善に向かっている水域もありますが、まだ汚染された地域は存在しています。
「水質汚濁の原因」というと、工場などの産業排水を思い浮かべますが、最大の原因は、私たちの便利な生活がもたらす生活雑排水なのです。
水質の改善はCO2の削減と同様に各個人が意識していかなければならない問題です。浄化槽を正しく使用し環境にやさしい生活を心がけてみませんか?
次回も水にまつわる色々なお話を調べてみたいと思います。