2012年11月1日
上水道、下水道という言葉は誰でも知っている言葉ですね。
では、「中水」という言葉はどうでしょう。身近な生活の場面ではまず使いません。
しかし、上水、下水と並べれば、中水という言葉も比較的意味が想像しやすくなりませんか。
中水とは、上水、下水の中間に位置する水を指す言葉です。
通常私たちは水道水を生活用水(生活に必要不可欠な水)として利用し、その後、下水道に放流します。
中水は上水として生活用水に使った水を、下水道に流す前に再生処理をしてトイレ用水や散水、冷却・冷房用水、消火用水、清掃用水など雑用水として再利用する水のことをいいます。中水という名称は上水道、下水道との対比であり、再生水とも呼ばれます。飲用には適していませんが、節水による環境保全や水道代のコスト削減に大きく役立っています。
テーマパークなど大量の水を使用する施設ではこのような中水設備の導入が当たり前になっています。
小中学校のプールも、プール内の水をろ過設備で処理し再利用していますので、「中水」になります。
また、皆さまの中には家に雨水タンクを設置して溜めた雨水を洗車等に使っている方もいらっしゃると思いますが、そのような雨水利用も「中水」に分類されます。
中水を使うメリットは水を無駄なく使えるということです。前までは水資源に恵まれた日本では水を溜める、有効活用するという意識は低く、水は無限にあるものだと考えていました。
しかし、近年の都市型ゲリラ豪雨や森林の減少などで、水をうまく使うことや水の大切さについて意識の高まりや研究が進み、一度使った水も再利用できる仕組みを作り出しました。
そして上述のように今や中水は広く利用されていて、上水道や下水道と同じように生活の身近なところで活躍しています!