ボールタップとは

2013年11月4日

ボールタップにはテコの原理を使った単一機械式と、ダイヤフラム式があります。

単一機械式とは・・・
給水圧とテコの原理を利用して吐水・止水を行うタイプです。
吐水口にゴム栓を押し込み、水が出ないようにします。

ダイヤフラム式とは・・・
水圧と空気の力を利用して吐水・止水を行うタイプです。
吐水口にゴムの蓋を被せて水が出ないようにします。


ここで、一度トイレの仕組みを確認してみましょう。

タンク内の部品

トイレタンク内の部品イラスト

GIF画像によるトイレ流水の仕組み説明(自動的に画像が切替わります)

トイレの流水の仕組みを説明したGIF画像

1. レバーを回すと鎖で繋がっているフロートバルブが開放され、タンク内へ水が流れます。
2. 水位が下がったことによりボールタップが下がります。
3. ボールタップが一定の水位まで下がると弁が開き、タンク内に給水が始まります。
4. しばらくしてボールタップが一定の水位まで上がると弁が閉じ、給水は止まります。
5. 4のとき単一機械式のボールタップの場合、ボールタップが一定の水位まで上がってもゴム栓が完全に吐水口を塞ぐまでには時間が掛かります。その押し込んでいる間にも水はちょろちょろ流れます。

【単一機械式】

単一機械式ボールタップの流水の仕組み

一方ダイヤフラム式のボールタップの場合、一定の水位まで上がると瞬時に吐水口を遮断し水がピタッと止まります。それにより単一機械式の様に長い時間ちょろちょろと水が流れることがなくなります。

【ダイヤフラム式】

ダイヤフラム式ボールタップの流水の仕組み

蓋を被せただけじゃ周りから水は漏れるんじゃないの?思われる方もいらっしゃると思います。
ゴムの蓋を被せただけでなぜピタッと止まるのか、それにはダイヤフラムの仕組みが関係しています。

【イメージ図】

ダイヤフラム仕組みイラスト

ダイヤフラムとは圧力差により上下や左右に移動し、空間を仕切る弁です。
給水の際は、ボールタップが下がることにより弁座パッキンがパイロット孔から離れることでパイロット孔から圧力室の水が抜け、ダイヤフラムが持ち上げられることで給水します。
止水の際は、ボールタップが上がることにより弁座パッキンがパイロット孔を閉じることで圧力室に水が充満し圧力室の水圧と給水圧力が同じになり、ダイヤフラムが下がることで止水します。

「タンク内に流れる水がピタッと止まる。」この小さな変化が多くの方に好評を得ています。
いつまでもチョロチョロと流れているトイレにご不満を感じていませんか?
トイレのボールタップが単一機械式の場合、もしくは年数の経っているダイヤフラム式の場合、交換を検討してみてはいかがでしょうか?

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