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水戸市で見られる水の設備 その2【給水塔と岩樋復元】

2022年4月

こんにちは!
先月に引き続き水戸市の水に係るスポットを紹介するよ!

たしか珍しい給水塔を見てきたって言ってたっけ?

そうそう!これだよ!

うぉっ!すごい目立つね!

アトラクションのような雰囲気があるよね。
これは、とある集合住宅の給水塔だよ。
観光地ではないから場所の明記は控えるけど、遠くからでも目立っていたよ。

なるほど、確かにこんな色は珍しかもしれない。

珍しいのは色だけじゃないよ。
この給水塔は下部に受水槽が付いているんだ。

なるほど。
もしも給水本管にトラブルがあった時に、頂上のタンクだけでなく
受水槽の水も供給できるようになっているんじゃな。

そういうことだね、このタイプの給水塔は初めて見たよ!

ところで、給水塔による給水の仕組みって高置水槽と同じ?

そうじゃ。
上から下に落水する勢いを利用して各世帯に水を届けているんじゃ。
余談だが今年の3月22日に東日本で起きた電力不足では、同じ仕組みの
「揚水発電」が活躍したんじゃ。
揚水発電とは落水のエネルギーを利用して発電するものじゃ。

落水が生むエネルギーってすごいんだね!

給水塔を見た後は、「逆川緑地」という公園にある
1663年に敷設された上水道の復元を見てきたよ。

見ての通り岩でできている上水道で、岩樋(いわひ)と
呼ばれているよ。当時、商業地区として発展していく上で
水不足に悩まされていた下市地区の為に、笠原町から
7kmもの長さを敷設したんだって。
岩は凝灰質砂岩(ぎょうかいしつさがん)という火山灰が
混じって固まった物を使ったそうだよ。

当時そんなに長い距離の水道管を作るなんて、とても大変だっただろうね。

現地の看板によると、
・費用:550両余り
・人工:2万5千人余り
・工期:1年半
をかけて完成させたんだって!

550両?

江戸時代では1両で大工さんを23人雇う事ができたと
言われているんじゃ。(※1)
現代の大工さんの日当を15,000円と仮定した場合、
1両は345,000円となるぞ。

つまり、345,000掛ける550は…1億8千975万円!!?

江戸時代と現代の貨幣を換算するのはとても困難じゃから、
必ずしもその通りではないんじゃ。
とにかくこの工事には莫大な費用が費やされた、という事じゃな。

そういった背景を知ると、復元が展示されるのも納得だね。

見終わった後、同じ敷地内に龍頭共用栓を発見!

ここの共用栓はバルブを操作して自分で水を出すことができたよ。

ひんやり冷たくて気持ちがよかった!
見ているだけでもなんだか癒されたよ。

龍頭共用栓は先月の配水塔のところにもあったよね。
水戸市は昔の水の設備を大事にしているんだね

そうだね。今回水戸市を散策してみて、上水道の歴史とその設備を
大事にしている姿勢に感銘を受けたよ。
今回紹介した給水塔にしても、本来だったらもっと色褪せていても
おかしくないのに綺麗だったし、過去だけでなく現代の設備も大事に
している事が市全体に見受けられたよ。

とても素敵なことだね。

僕たちも、日々の業務が良い街づくりへの貢献に繋がるように
一つ一つ丁寧に取り組んでいこう!
それではまた来月お会いしましょう!

※1 日本銀行金融研究所

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