今回の新潟県、山形県を中心に発生した大雨の被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。
今後の天候についても予断を許さない状況にありますので、どうぞ安全にご配慮いただければ幸いです。
今回は埼玉県の越生町にある小便小僧を見てきたよ。
小便小僧ってあの有名な銅像の?
それそれ。
あじさい街道のこの標識を曲がった先にある「赤坂沢砂防ダム」に設置されているよ。
い、いた!!誰が何のためにこんな場所に設置したの?
この砂防ダムのPRの為に埼玉県が平成3年に設置したんだって。
PR対象のダムも、水抜き穴が泣き顔に見えておもしろい作りだったよ。
小便小僧が放水している水は100m上流の沢が水源になっていて、高低差によって常時流れ出ているよ。
取水口から小便小僧までの配管に土砂が詰まっていたりすると水の出が悪くなるみたいだね。この日も水は出ていたけど勢いは良くなかったな。
平成3年ってことは30年以上も流れているのか…来年で30周年を迎える私たちのちょっと先輩だね。
というか、そもそも砂防ダムってなに?
砂防ダムは正式には砂防堰堤(さぼうえんてい)と言って、水ではなく土砂を貯めるダムじゃよ。川の途中に設置することで、土砂が川と一緒に下流に流れるのを防ぐのじゃ。
土砂の移動を防止することで、大雨の時に上流からの土石流を防ぐ効果があるんじゃ。
つまりこの壁の裏側には土砂が貯まっていたのか!
そういうことじゃな。あとはダムに土砂が貯まって高さが出る事で川の勾配が緩くなり、水流によって過度に川底や堤防が削れることを防ぐ役割も担っているぞ。
砂防ダムは平地で生活する人たちを水害や土砂災害から守っているものなんだね!
土砂が満杯に貯まったら川が氾濫しちゃいそうだけど大丈夫なの?
貯まったら土砂の撤去が必要じゃ。
なるほど。この日、下流で川遊びや魚釣りを楽しむ人の姿があったのも定期的に砂防ダムをメンテナンスをしてくださっている人がいるおかげってことだね。
川の水も透き通っていて、気持ちよく遊べそうだったよ。
そういえば、越生や付近のときがわ町では豆腐屋さんが多かった気がする。
そうなんだ、この地域の水が良い証拠だね!
実際に豆腐屋さんに寄ってみて気になった事があるんだけど、パックに入ってる豆腐って水に浸されてるよね。あれって何でなんだろう?
あの水は「封入水」と言って豆腐が空気に触れて傷むのを防ぐものじゃ。ほとんどは水道水と同じで、特別な水というわけではないぞ。それと運ぶ時に形が崩れないようにする役割もあるようじゃな。
なるほど!こんなところでも水が活躍していたとは!
地域の観光資源になっている水にばかり注目しがちだけど、生活の中で活躍している水も興味深いね。
うん、そうだね!
越生町は自然豊かで癒される上に水害対策を学ぶこともできて、また行きたい町だな。
それでは豪雨と熱中症に気を付けて、また来月お会いしましょう!