2023年7月
今月は埼玉県秩父郡横瀬町にある「寺坂棚田のホタルかがり火まつり」を見てきたよ。
【名称】寺坂棚田(てらさかたなだ)
【住所】埼玉県秩父郡横瀬町横瀬1846
【面積】全体5.2ha、そのうち約4haが水田
【最寄駅】西武鉄道横瀬駅より徒歩およそ15分
【駐車場】イベント開催期間外であれば利用可能
棚田って聞いた事はあるけど詳しく知らないから楽しみ!
詳しくは後述するけど、実は水に深く関係する場所だったよ!
僕が行った日は「寺坂棚田ホタルかがり火まつり」というイベントの日で、横瀬駅から無料のシャトルバスを利用する事ができたよ。
横瀬駅はすごい趣があったよ!
到着した駅がこの見た目だと気分が上がるね!
そのホタルかがり火まつりって何?
田んぼ一面に明かりを灯すライトアップのイベントじゃな!
コロナ禍以前は定期的に開催していたんじゃが、今回久しぶりに開催する事になったんじゃ。
駅からバスで5分程で寺坂棚田に到着!
これはすごいね!テンション上がる!
視界一面が棚田で圧巻だった!
敷地内も歩けるようになっていて、田んぼやかかり火を間近で見る事ができたよ。
Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA
なるほど!キャンドルやサイリウムでライトアップしてるんだね!
係員の方々が敷地内1箇所ずつ回ってかがり火の準備をしてくれてたんだ。
僕のように楽しみに訪れている観光客からすると本当にありがたい。
普段駐車場になっている場所では案内所や売店が開かれていて、ここでも保存会の方々や学生さんが来場者の為に動いてくださっていたよ。
甲子園球場の総面積が3.85haみたいだから、それより広い範囲に一つひとつ準備してくださったって事?
本当に感謝だね。
せっかく寺坂棚田を見に来たから、棚田と水の関係を調べてみたよ。
昔から棚田は湧水が多い場所にあると言うよね。
そうみたいだね。現地の案内板にも「湧水箇所が多く年間を通じて湿潤な田が存在し、このような田から下流の田へ水を引いていった」と書いてあった。それと棚田の上部には山林がある事が多いんだって。落ち葉のような有機肥料が採取しやすい事や、山林が蓄えたミネラルが湧水に含まれて良質になる事が理由みたい。
なるほど、つまり棚田の水源は良質な湧水って事だね!
そういう事だね!それと雨も水源になるんだけど、「雨と棚田の関係」が僕たちの暮らしにも大きく影響している事がわかったよ!
私たちの暮らしに?一体どういう事?
・雨と関係している事
・棚田は山の斜面に作られた田んぼである事
・田んぼには貯水効果がある事
これがヒントだよ!
雨、斜面、水を貯める…か。
本来であれば下流に流れる雨水がそこに留まるという事じゃな。
あ!大雨の時の水害対策になっているって事か!
正解!!
もし棚田が無かったら、棚田で貯水している分の水量が勢いよく下流に流れて、水害に発展してしまうかもしれないんだ。
棚田は田んぼでありながらダムの役割もあるっていう事だね。
-- 仮に畦(あぜ)の高さを30cm、普段の平均水深を3cmとし、全国の棚田の総面積である約22万1000haを掛けると、洪水調節容量は5.9億㎥と考えられるそうだよ。
(特定非営利活動活動法人棚田ネットワークHPより)
水害対策って言うと下流や市街地の排水設備に注目しがちだけど、上流の棚田も水害を軽減してくれていたんだね!
そんな重要な寺坂棚田は近年担い手不足の問題を抱えているそうなんだ。
改善に向けて都市住民を対象とした稲作体験学校を開催して、その卒業生から寺坂棚田のオーナーを募る等、棚田の保全活動に取り組んでくださっているよ。
貴重な場所だけに、これからも残ってほしいね。
田んぼとしての役割はもちろん、水害対策への貢献や地域の生態系維持への貢献を考えると本当に貴重だよね。
何より、あいにくの雨にも関わらずこれだけたくさんの人がこの場所が好きで足を運んでいるわけだし。
そういう意味でも、このブログを見て興味を持ってくれる方がいたら嬉しいね。
そうだね!
寺坂棚田は既に知られた場所だけれども、少しでも情報発信で協力できれば嬉しいね!
いろいろ調べたり現地で音楽の演奏を聞いている間に日が暮れて、19:30頃には見たかったライトアップの景色を見る事ができたよ!
本当に「ホタルのかがり火」に見えるね!
現地では虫や蛙の鳴き声だったり自然の音が聞こえてきて、すごい癒されたよ!
さて、今回は埼玉県で有名な寺坂棚田に行ってきました。
景観を楽しむだけでなく、水との関係を知る事で学ぶことがたくさんありました。
駅から現地まで係員の方々の丁寧な対応にも感謝です。
興味を持った方は足を運んでみてはいかがでしょうか?
それではまた来月お会いしましょう!