2023年10月
先月に引き続き千葉県松戸市内の水に係る場所を紹介するよ。
今月は水に係る養老伝説「子和清水」を知る事ができる子和清水1号緑地に行ってきたよ。
【名称】子和清水
【住所】千葉県松戸市常盤平7丁目31-8
【最寄駅】JR武蔵野線 新八柱駅または新京成線常盤平駅から徒歩でおよそ20分
立派な看板だね!
子和清水ってなんて読むの?
"こわしみず"って読むよ!
ずいぶん雰囲気のある場所だね。
入ってすぐのところに井戸ポンプがあったよ。
飲めないみたいだけど、押してみたらちゃんと水も出た!
これが広場の全景だよ!
銅像と人工池があった。(人工池は枯れてた)
ちょっとした広場なんだね。
写真に写っている銅像が養老伝説と関係のある物なの?
そうだよ。
この子和清水という養老伝説の内容は現地の看板に書いてあるよ。
どれどれ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
むかし、この近くに酒好きな老人が住んでいた。
貧しい暮しなのに、外から帰るときには、酒に酔っている。
息子がいぶかって父のあとをつけてみるとこんこんと湧き出る泉を手で掬って、さもうまそうに「ああうまい酒だ」といって飲んでいた。
父が去ったあと息子が飲んでみると、ただの清水であった。
この話をきいた人々が「親はうま酒、子は清水」というようになった。
各地にある子和清水、古和清水などはこうした伝説による泉です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ん?つまり老人はただの水を酒だと思って飲んでいたという事?
最初は僕もそう思ったんだけど、養老伝説と言うくらいだから『泉の水は長寿の水で、老人には効果があったけど子どもには効果が無かった』っていう意味なのかな?とも考えたよ。
あとは『何事も考えようによって幸せに感じる事ができる』(ノーストレス=長寿)とかね笑
昔の話を正確に読み取る事は難しいけど、このように昔から水が神秘的な話の元になっているというのは興味深いね。
そうだね!さらに興味深いのが、この子和清水に似たような話が全国各地に伝承されている事なんだよね。
・福島県会津若松市「親は諸白、子は清水」
・茨城県石岡市「親が飲めば諸白,子が飲めば清水」
・新潟県長岡市竹之高地町「親は酒酒、子は清水」
ざっと調べただけでこんなに見つかったよ。
インターネットの無い時代にこれだけ広まるなんて、いったいどういう事なんだろう?
これらの地域に関連性はあるの?
伝承が確認できた地域を調べたところ、どこも現在酒蔵があったよ。
どこかで生まれた話が広まったわけではなく、水の綺麗な地域に生まれがちな話なのかもしれないね。
なるほどね。
ちなみに松戸市の子和清水には水が無いようだけど、今は枯れちゃったの?
枯れてしまって今は人工池になっているよ。
銅像は水を掬って飲んでいる息子の方かな?
お金が置かれてる…!!
縁起があると思われているのかもね!
松戸市が、水に係る昔話をこのように形に残しているおかげで多くの人が水に興味を持つきっかけになっているのが嬉しいね。
松戸市にはまだまだ水に係る場所がありそうだから、また機会があったら散策したいと思います!
それではまた来月お会いしましょう!