よく「冬は空気が澄んでいる」って言うよね。
あれって何でだろう?
それは空気中の塵や水蒸気が他の季節と比べて少ないからじゃよ。
そう感じるだけじゃなく本当に澄んでるんだね!
冬はどうして塵が少ないの?
それは"空気に動きが少ない"からじゃ。
空気は「暖まると上昇し、冷えると下降する性質」を持っていて、この現象を「対流」と呼ぶよ。
夏は太陽光によって地表が熱を持つので、地表に近い空気が暖まって対流活動が活発になるんじゃ。
この対流によって塵が一緒に舞うんじゃよ。
冬は気温が低く対流が起きにくい為、舞う塵の量も少ないというわけじゃな。
もしかして、冬にエアコンを付けた時に足元だけ寒く感じるのも対流の影響!?
そういう事じゃ。
部屋内の空気環境に関しての説明はまたの機会にするけど、下の写真のように暖房を使っても暖かい空気は上の方に集中してしまうよ。
たしかに!下の空気は暖まってないね。
さっき冬の空気は塵と水蒸気が少ないって言ってたけど、水蒸気の方も気温が関係してるの?
そうじゃよ。
気温が低いと空気中の水蒸気は水滴や氷に変わるので、空気中の水分量が減るというわけじゃ。
よく言う「冬は空気が乾燥する」という理由もこれじゃ。
「気温」って空気の質に大きく影響しているんだね!
空気は奥が深いね。
そうそう、空気が澄んでいる時って離れた県でも富士山がよく見える事があるよね?
この前千葉市の稲毛海岸に「ダイヤモンド富士」を見に行ってきたよ!
ダイヤモンド富士?
太陽が富士山のてっぺんに掛かる幻想的な景色をそう呼んでいるんだ。
富士山の東側の地域では夕日版、西側では朝日版のダイヤモンド富士を見る事ができるよ。
稲毛海岸から富士山までは直線距離で120km以上離れているのに見れるってすごいよね。
地球と太陽の位置も関係してくるから、千葉市では2月と10月の年に2回しか拝むチャンスは無いんだ。
確かに幻想的だ!
太陽に雲が掛かっていたのが少し残念だけど、空気の事を知る事で景色の楽しみ方も変わってきたよ。
それはそうかもね!
今回は外の空気の対流について学んだから、準備ができたら部屋の対流についても一緒に勉強しよう!
それではまた来月お会いしましょう!